Railsが使えるレンタルサーバー(共用・マネージド)の比較

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Railsが使えるレンタルサーバー(共用・マネージド)の比較

Ruby on Railsは強力なWebアプリケーションフレームワークですが、国内の一般的な共用レンタルサーバーでは公式サポートがほとんどないのが現状です。

「VPSを使わずにRailsを動かせるサービスはないの?」

このような疑問にお答えするため、この記事ではVPSを除いた共用サーバーやマネージドサービスでRailsアプリを手軽にデプロイできる主要なサービスを紹介します。

Rails対応レンタルサーバー/マネージドサービスの比較表

まずは各サービスの基本情報を比較表でチェックしましょう。

サービス名       種類・環境Rails導入方法SSH利用独自ドメイン / SSL管理画面サポート体制月額料金(税込)※1無料お試し商用利用
ロリポップ!マネージドクラウドマネージドPaaS(コンテナ)Railsコンテナをテンプレート選択
(ワンクリック環境構築)
◯(独自ドメイン設定・無料SSL対応可 )独自Web UI(プロジェクト管理)日本語メールサポート(平日※2)
公式ドキュメントあり
1,348円+従量課金10日間
HerokuPaaS(クラウド)Gitプッシュでデプロイ
(ビルド自動化)
△(CLI経由で一時シェル)◯(独自ドメイン対応・無料SSL有)Webダッシュボード英語サポート(メール※3)
日本語ドキュメントあり
約1000円~($7~)
※現在無料プランなし
(なし)※4
グランパワー共用サーバー共用レンタルサーバーSSHでRailsインストール・配置
(Passenger対応)
◯(無料サブドメイン提供・SSL対応)InterWorxパネル日本語メールサポート(24時間365日)
有人監視あり
500円~※514日間
※1 基本プランの月額料金。Herokuは1ドル=150円換算で概算表示。
※2 ロリポップのサポート受付時間は平日昼間中心(詳細は公式参照)。
※3 Herokuの無償サポートはコミュニティ中心。エンタープライズ契約では英語サポートあり。
※4 Herokuは2022年に無料プランが廃止されました。
※5 グランパワーは12ヶ月一括払い時の月額換算料金(「ソロ」プラン)。初期費用無料。

ロリポップ!マネージドクラウド – 手軽さと自動スケールを両立

ロリポップ!マネージドクラウド(通称「マネクラ」)はGMOペパボ株式会社による国内向けPaaS型ホスティングサービスです。共用レンタルサーバーの手軽さとクラウドの自由度を兼ね備えており、コンテナ上でRailsアプリを簡単に稼働させることができます。

主な特徴

  • Rails専用コンテナテンプレートが用意されている
  • ワンクリックでRails環境構築が完了する
  • Rails以外にもNode.js、Go、Pythonなどに対応
  • オートスケール機能でアクセス集中時も安定運用

料金体系

  • 基本料金+従量課金方式(コンテナ起動回数による)
  • 月2,000回程度のコンテナ起動までは定額1,348円(税込)
  • アクセスが少ない月は低コストに抑えられる
  • 10日間の無料お試し期間あり

運用環境とデプロイ方法

  • 独自ドメイン・SSL: 取得済みドメインをプロジェクトに紐付け可能
  • 無料SSL証明書(Let’s Encrypt)を自動適用
  • 管理画面: ブラウザ上の専用ダッシュボードでGUI操作
  • デプロイ方法: Gitリポジトリ連携や専用コマンド(mc-railsなど)
  • データベース: MySQL 5.7系環境が標準提供

サポート体制

  • 日本企業運営で日本語サポートが充実
  • メールフォームでの問い合わせに対応
  • 日本語のマニュアルやヘルプも整備
  • 営業時間内でのメール対応やチャットサポート(状況による)

Tip

「VPSは難しすぎるけど、Herokuは英語が不安…」という方に最適なサービスです。

Rails開発者視点での評価

メリット:

  • 環境構築がクリック一つで完了する手軽さ
  • Gitデプロイ対応で開発フローに組み込みやすい
  • 自動スケールにより一時的な負荷増大にも対応
  • 日本語サポートで安心感がある

デメリット:

  • 比較的新しいサービスのため利用者コミュニティが限定的
  • 公式チュートリアルや事例がまだ少ない
  • 凝った構成の情報が少ない

総合評価:「日本語環境でHerokuに近い使い勝手」 を提供する、初心者にも扱いやすいサービスです。

Heroku – 実績あるRails向けPaaS(海外サービス)

Heroku(ヘロク)は米Salesforce社が提供するクラウドPaaSで、Rails開発者に長年親しまれてきた定番サービスです。海外提供ですが、日本語ドキュメントや情報も豊富に存在します。

主な特徴

  • デプロイの容易さが最大の魅力
  • Gitにコードをプッシュするだけで公開完了
  • サーバーやOS、ミドルウェア環境は全て自動構築
  • 開発者はコードに専念できる環境

料金プラン

  • 従量課金制(使用リソースに応じて課金)
  • 小規模向けに低価格の定額枠あり
  • 最安で月7ドル程度(約1000円) から利用可能
  • 2022年11月に無料枠は廃止

運用環境とデプロイ方法

  • 管理方法: 専用Webダッシュボード+CLIツール
  • 独自ドメイン: CNAME設定で自分のドメインを利用可能
  • SSL: 無料の自動証明書(Let’s Encrypt)を提供
  • データベース: PostgreSQLが標準提供(ボタン一つでプロビジョニング)
  • アドオン: Redis、CloudAMQPなど各種サービスが充実

サポート体制

  • 基本的に英語サポートのみ
  • 直接的なサポート窓口は限定的
  • ドキュメントやヘルプセンター(英語)が充実
  • エンタープライズ契約で専用サポート(英語)あり
  • 日本語による解説記事はWeb上に多数存在

Warning

無料プランは廃止されており、現在は低額の有料プランからの提供です。

Rails開発者視点での評価

メリット:

  • デプロイの簡単さは群を抜いている
  • Git管理していれば即デプロイ可能な手軽さ
  • インフラ知識がなくても本格的なWebサービス公開が可能
  • Rails向けエコシステムとの親和性が非常に高い

デメリット:

  • 無料利用ができなくなった
  • ドル建て料金で為替によるコスト変動がある
  • サーバー所在地が海外(米国中心)
  • 日本語サポートがない

総合評価:「Rails公式級の安心感」と豊富な実績を持ち、英語対応が可能なら最も信頼できる選択肢です。

グランパワー共用サーバー – レンタルサーバーでRails対応を実現

グランパワー(Grandpower)共用サーバーは、日本のホスティング事業者が提供する珍しいRails対応の共用レンタルサーバーです。【「親切サポートと信頼性のグランパワー」】をモットーに、Ruby on Railsを公式サポートしている点が特徴的です。

主な特徴

  • プログラム実行環境が非常に充実
  • 一般的なCGI、Perl、PHP、Python以外にRailsが利用可能
  • サーバー管理ツール「InterWorx」 を採用
  • 日本で唯一のInterWorx公式パートナー

アプリ導入

  • 「Softaculous」ツールによる自動アプリ導入機能
  • Redmine(Rails製プロジェクト管理ツール)もワンクリックでインストール
  • データベース設定やファイル配置も自動化

運用環境と技術面

  • SSHアクセス可能: 自身でRailsアプリをアップロード・設定できる
  • Webサーバー: Apache + Phusion Passenger(mod_rails)
  • データベース: MySQL(プランに応じ5~50個まで)
    ※MySQLのバージョンは5.5と案内されており、やや古い点に注意
  • ドメイン: 独自ドメイン無制限追加、サブドメインも自由に設定可能
  • SSL: Let’s Encryptによる無料SSL対応

サポート・料金体系

  • 24時間365日対応のメールサポート
  • 365日有人監視でトラブル時も迅速対応
  • 一部プランでは電話サポートも提供
  • 最安「ソロ」プランで月額500円(税込)~
  • 初期費用無料14日間の無料試用期間あり

Info

ディスク容量や転送量も中規模サイト程度なら十分(ソロプランでSSD 10GB、月間転送20GB)

Rails開発者視点での評価

メリット:

  • 通常のレンタルサーバーでRailsが使える貴重なサービス
  • 低コストで複数サイトを運用しつつRailsも試せる
  • WordPressなども同居させられる柔軟性
  • 日本語サポートで安心感がある

デメリット:

  • 環境構築の難易度はPaaSより高め
  • Railsのバージョン管理やGem管理はユーザー自身で対応
  • 共有リソースのためパフォーマンスに制限あり
  • アクセス増加時の自動スケールなし

総合評価:限定的な用途でRailsを使いたい場合に有用。「低予算でRails環境を試したい」「自力で環境構築してみたい」という方におすすめです。

その他の選択肢と注意点

大手クラウドのPaaSサービス

  • Google App EngineAzure App ServiceもRails対応実績あり
  • グローバルサービスだが日本リージョン・日本語ドキュメントも存在
  • 設定や運用の自由度が高い分、料金体系やサポートはエンタープライズ向け
  • 個人利用ではオーバースペックになることも

SSHログイン可能なサーバーでユーザー空間にRuby/Railsをインストールし、ポートフォワードやCGI経由で動作させる方法も存在します。しかし以下の問題があります:

  • 公式サポート外の運用となる
  • 動作が不安定になりがち
  • 多くのサーバーが明示的に「Rails非対応」を表明
  • トラブル時のサポートが受けられない

Warning

多くのレンタルサーバーではRuby自体は利用可能ですが、共用サーバーでは運用に負荷がかかるためRailsの稼働は正式には対応していません。

まとめ:用途に合わせたRails対応サーバー選び

国内でRuby on Railsが手軽に使えるサービスとして3つの選択肢を紹介しました。特徴を総括すると:

サービスおすすめの用途特徴
ロリポップ!マネージドクラウド手軽にRailsを始めたい方
日本語サポートを重視する方
環境構築が簡単
自動スケールで安心
Heroku本格的なRailsアプリを運用したい方
英語に抵抗がない方
実績と安定性が魅力
Rails親和性が高い
グランパワー共用サーバーコスト重視の方
他のサイトも一緒に運用したい方
低価格でRailsが使える
WordPressなども同居可能

サービス選択のポイントは、プロジェクトの規模・目的と自身のスキルレベルです。

Tip

まずは各サービスの無料トライアルを活用して、実際にRailsアプリをデプロイしてみることをおすすめします。

Railsは強力なフレームワークですが、ホスティング環境との相性も重要です。ご自身のプロジェクトに最適なサービスを見つけて、快適な開発・運用環境を実現しましょう。

最終的なおすすめ:ロリポップ!マネージドクラウド

3つのサービスを比較した結果、日本人ユーザーにとって最もバランスの取れた選択肢はロリポップ!マネージドクラウドと言えるでしょう。

その理由は以下の通りです:

  1. 日本語サポートが充実:技術的な問題が発生した際に母国語で相談できる安心感
  2. 環境構築の手軽さ:ワンクリックでRails環境が整う使いやすさ
  3. 自動スケーリング機能:突発的なアクセス増加にも対応できる安定性
  4. リーズナブルな料金体系:スモールスタートに適した価格設定

特に「初めてRailsアプリを本番環境にデプロイする」という方には、環境構築の手間を大幅に削減できるロリポップ!マネージドクラウドが最適です。

Info

ロリポップ!マネージドクラウドは10日間の無料お試し期間があるため、実際の使用感を確かめてから契約することができます。

Railsアプリケーションの開発に集中したい方、インフラ管理の手間を最小限に抑えたい方は、ぜひロリポップ!マネージドクラウドを検討してみてください。

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