レンタルサーバーでJavaを利用する基礎知識
一部例外もありますが、共用サーバーの場合は基本的にJavaを利用することが出来ません。
理由としては、共用サーバーでは1つのサーバーを複数のユーザーでシェアするという使い方が前提となっているためです。
例えば、当たり前ですが利用している共用サーバーのサーバーOSがLinuxである場合、「A社とB社はLinuxを利用するが、C社だけはWindowsを利用したい」ということはできませんよね。
こちらの考え方と同様に1つの共用サーバーに与えられているJavaの実行プロセスは1つしかありません。
そのため、「A社にはA社専用の実行環境」、「B社にはB社専用の実行環境」というように、それぞれの利用者に独立した実行環境を与えることは不可能となっているのが共用サーバーです。
つまり、「大元のサーバーの設定が、同じ共用サーバーを使用しているすべてのユーザーに適用される」ということです。
また、サーブレットサーバーと呼ばれるTomcatやJBossと連携して動く仕組みのため、共用サーバーの場合余計なリソースが必要となり、向かないと言えるでしょう。
Javaを利用する場合、VPSかクラウドサーバーを推奨
Javaを使って開発したアプリケーションをクラウド環境で利用したいのであれば、VPSかクラウドサーバーをお勧めします。
Java比較 | 利用可能なサーバー会社 | コスト | 拡張 |
---|---|---|---|
共用サーバー | 限りなく少ない | 安い | △ |
VPS | 少ない | 安い | ○ |
専用サーバー | 多い(自由) | 高い | △ |
クラウドサーバー | 多い(自由) | 場合によって安い | ◎ |
ご存知のようにVPSはユーザーごとに仮想環境を設定して運用するため、個別にJavaの実行権限を与えることが可能ですし、共用サーバーと専用サーバーと比較すると拡張性も高いと言えます。
もちろん専用サーバーは1社で1つの物理サーバーを独有して利用するため、他のユーザーのことを気にかけることなくjavaを利用できますが、運営するにも拡張するにもコストが高いと言えます。
また、共用サーバーは利用できるサーバーも少なく、元から高いパフォーマンスを必要とするJavaのサービスやアプリケーションを扱うことには向いていないと言えます。
そのため、無理に共用サーバー上でJavaを動作させることを考えるより、スペックに余裕があるVPSやクラウドサーバーを選択して、自由にJavaを扱える環境を利用することをお勧めします。