データ転送量無制限の基礎知識
レンタルサーバーにおけるデータ転送量とは、閲覧ユーザーにサーバー側から転送するデータの量のことを言います。
ウェブサイトをユーザーが閲覧するためには、閲覧するユーザーに対して、データ(画像・HTMLファイルなど)をユーザーにサーバー側から「転送」する必要があります。
この「転送」を行うことでユーザーはウェブサイトを閲覧することが可能になり、閲覧ユーザーにサーバー側から転送するデータの量を転送量、又はデータ転送量と言います。
各レンタルサーバーにより、転送量制限の書き方は様々ですが、一般的には1日単位、月単位でGB(又はMB)表示されています。(稀にウェブサイトのPV・ページビュー数で記載している場合や、転送量とPV数合わせて掲載している場合があります。)
データ転送量の計算方法
データ転送量の計算はウェブサイトの「閲覧数×閲覧されたページ数のファイルサイズ×その日数」で計算することが可能です。
1ページ当たりのファイルサイズの目安ですが、アイデアマンズ株式会社がGoogle Lighthouse を利用した定点観測結果よりウェブページ1ページ当たりのデータ転送量の平均は、2.43MBという検証結果が出ています。(利用する動画やテキストの量で変わります。)
そのため、おおよそのデータ転送量は「PV数×2.43MB×その日数」で計算することが可能です。
また補足ですが、Google検索エンジンが推奨しているファイルサイズは1.6MB程度(Web.dev参照)です。
ウェブページのファイルサイズを正確に計測する方法
ウェブサイトをすでに公開している場合、ページのファイルサイズを計測する方法もあります。
「Pingdom」というサイトを利用してページのファイルサイズを計測することが可能です。
トップページを計測したところ、1.2MBでした。(以下画像)
平均の2.43MBよりかなり低い数字が出ています。
ウェブサイト運営に必要なデータ転送量例
データ転送量は運営するウェブサイトによって必要なデータ転送量が異なるため、以下の内容を確認して運営するウェブサイトに合わせてレンタルサーバーを選択することが大切です。
必要なデータ転送量例
- (例)月間 50万PVのWebサイト場合:約1,200GB/月(40GB/日)
- (例)月間100万PVのWebサイト場合:約2,400GB/月(80GB/日)
- (例)月間200万PVのWebサイト場合:約4,800GB/月(160GB/日)
これからウェブサイトの集客を頑張ろうと思っている方は少なくとも「80GB/日」以上あるレンタルサーバーを選択し、100万PVは目指していきましょう。
データ転送量の無制限の種類について
レンタルサーバーの中でデータ転送量の無制限には2つ種類があります。
- データ転送量に制限がない場合
- データ転送量を無制限にしている場合
この2つの違いは、実際に制限なく利用できるレンタルサーバーなのか、ただ、制限を行っていないレンタルサーバーなのかの違いです。
データ転送量に制限がない場合
データ転送量に制限がないレンタルサーバーは、制限はないものの、他のサーバー利用者を圧迫するような使い方をした場合、個別に制限がかかる可能性があります。
また、データ転送量制限の部分にもその旨が記載されています。
この場合、データ転送量に制限はないものの、データ転送量無制限とは定義できません。
データ転送量を無制限にしている場合
データ転送量を無制限に設定しているレンタルサーバーは回線会社に支払う費用を固定にしている場合が多いと言えます。
そのため、「データ転送量無制限」を実現できています。基本的にデータ転送量無制限を行っているレンタルサーバーは少し費用が高いか、又はVPS(仮想専用サーバー)に多いと言えます。