RAIDとは?
RAIDとは、Redundant Arrays of Inexpensive Disks(リダンダント・アレイ・オブ・インエクスペンシブ・ディスクズ)の頭文字からレイド(RAID)と呼び、複数台のハードディスク(HDD・SSDなど)を1つのドライブのように認識させる技術のことを言います。
このRAIDの技術により複数のハードディスクへの分散書き込みによる処理速度の向上やディスク容量対策が可能となります。
さらに、RAIDのレベル(データの分散方法)によってはハードディスクが故障した場合でも、データを復旧することやユーザーのアクセスを可能することができ、安全性を担保することも可能です。
また、これらはディスクアレイの代表的な手法となり、「ディスクアレイ=レイド」と呼ぶこともあります。
バックアップと間違えやすいですが、バックアップとは概念が異なり、RAIDはあくまでも運用に対しての冗長性(HDD故障時にデータ復旧・アクセス可能)を確保するものとなります。そのため、ハードディスクからデータ削除をした場合は復旧が出来ません。
つまりレンタルサーバー等を契約する利用者目線で考えると複数のハードディスクがあることにより、以下の利点があります。
- ハードディスクが故障した場合でもデータ復旧・アクセス可能であり、安全性を担保できる
- 負荷分散を分散することにより、処理速度が向上する可能性がある
- ストレージ構築が可能となり、ディスク容量が増える可能性がある
- 分散書き込みによるデータ保存が可能になる
しかし、注意点としてRAIDにはレベル(モード)が複数あり、レベルにより特徴が異なります。
RAID10(ミラーリング+ストライピング)
RAID10はRAID0とRAID1を組みあせた方式であり、ミラーリングとストライピングを同時に行う方法でありHDDが4台以上必要となります。
そのためRAID10は「RAID1+0」と表記する場合もあります。
上画像のようにデータをブロック単位(例:a/b/c/d/e/f)に分散し、ミラーリングとストライピングを同時に行うことで、高速化(負荷分散)と冗長化を両立することが可能となります。
しかし、仕様可能なハードディスクの容量は2分の1となることがデメリットです。例えば400GBの場合は約200GBとなってしまいます。
レンタルサーバー利用者にとってはこのデメリットに関係がありませんが、運営側のコストが高くなってしまうので、月額費用が他のレンタルサーバーより高くなる場合があります。